はじめに
どうも、ユーリです。
本記事は「一級建築士試験」設計製図試験に向けて学習の際に多くの方がつまづくであろうエスキスについて解説します。
勉強すればするほどドツボにハマり抜け出せなくなっていくエスキス地獄、自分も受験生だった頃は自分のセンスの無さに絶望し課題を解くのが億劫になっていました。
しかも学科試験を突破するために一生懸命勉強して合格見込みとなったら即製図の勉強ですからね
今は受験制度も変わり5年間で3回まで製図受験可となっているため一回見送ってから製図初受験も可能ですが通学者はその選択を学校が許さないと思われます・・・。
作図は学習を続けていくうちに上達していきますが、エスキスは結構差が出てきます。
エスキスを上達させたい、やり方が分からない方の一助となればと記事を書いていきますのでよろしくお願いします。
結論
- エスキスの際に必ず使うパーツ(テンプレート)を自分の中にストックする。
- それを描くことを反復し、何も見ずに描けるようにする。
- そのパーツをつなぎ合わせてブロック化し、ストックしていく。
理由
いきなりですがここで問題です。
矩計図(かなばかりず)を作図する際に一番速くて効率的、なおかつ品質が保持できる方法は次のうちどれでしょう。
1.寸法や収まり、材料などを1から考えながら図面を完成させる。
2.すでに完成されたパーツ(柱・壁・床・基礎など)を集めて微調整しながら図面を完成させる。
余程のことがない限り 2 の選択肢を多くの方が選ぶことだと思います。
仕事で図面を描いている人も1から考えて描くことは少ないんじゃないでしょうか
すでに完成されたパーツは収まりや寸法も建築的常識に沿って完成されたものであるため
そのまま覚えてテンプレートとして使い回すだけでも十分にエスキス・作図できてしまいます。
だからなに?と思った方もいると思うので簡単に説明すると
必ず使うパーツをテンプレートとして頭にいれておくとエスキス・作図が上達するんです。
必ず使うパーツって何かというと、階段・EV(コア)、便所です。
これがない建築物は多分ないです、少なくとも自分は見たことがありません。
具体例
では必ず使うパーツをどのように覚えていくのか。
まず道具を揃えましょう、5mm方眼のエスキスノートと製図用シャーペンがあればOKです。
覚えることが目的なので定規は要らないです、フリーハンドで描きましょう。(時短できるところはガンガン時短です)
A4が持ち運びには便利です、B5だとちょっと描く時に小さかったり横にしないと描ききれなかったりとちょっと不便です。(途中までB5使ってた自分の感想)
結果100均の5mm方眼紙をリングファイルで使用するのがコスパ的にも最強だと気づいたのですが。
話がそれました。
前述したコア・便所・エントランスですが、これだけでもバリエーションが増えると相当数あります。
なので最初は基本形を練習してから基本形をマスターしたら徐々に変形させていきます。
階段・EV(コア)
階段と一口に言っても寸法に基準があります。(下図参照)
でこれを踏まえた上で基本スパンの7mスパン用の階段がコレです。
もう一つの基本スパンである6mスパン用の階段がコレです。
でこれに引っ付くエレベーターですが
これを組み合わせるとコアが出来ます。
いきなり完成を見せられても描き方分からんしってなってる方は描き方を別で記事作っていきます。
便所
便所ですが大きいものから小さいものまで多くありますが基本は下図です。
これを縮めていくパターンをすると7m×4mでも収まります。
すると廊下も加味して1コマ(7m×7m)で動線まで作れますね。
また小さいものも覚えておくと無理やりねじ込むことも可能です。
要求された場合には必ずつけなければならないため覚えておいて損はありません。
おわりに
簡単ですが今回はここまでです。
えっ?これだけですか?こんなの覚えてもエスキス上達しないよという方もいると思います。
ですがここに並べたものは本当に基本的なパーツですが何も見ずに描くことはできますか?
何も見ずに描くことができるということはそのパーツの寸法・収まりを覚えているということです。
エスキスの時にその部分だけはこのくらいの範囲があれば収まるということが分かる、ということはそこの部分に関してはもう何も考えなくてもエスキスと作図ができるということになります。
これを積み上げてパーツをブロック化して行くと
これはこのくらいあれば収まる、ここはもう少し広げないと厳しい。
ということが1/400を描かなくても分かるようになってきます。
結果修正や手戻りの時間が少なくなりエスキスが速くなり上達につながると考えています。
まずは必ず使うパーツを何も見ずに描けるように反復練習しましょう。
ではまた。
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